最近読んだ本の中に素敵な詩がありました。
下記は「冬がきたら」という詩の一部分です。
「冬がきたら」
冬がきたら
冬のことだけ思おう
冬を遠ざけようとしたりしないで
むしろすすんで
冬のたましいにふれ
冬のいのちにふれよう
冬がきたら
冬だけが持つ
深さときびしさと
静けさを知ろう
(『坂村真民全詩集 第二巻』大東出版社)
私の娘(0歳)は、深夜2時頃、起きる事が多いのです。
妻(ママ)がミルクをつくるために、寝室からが台所に行くと、泣きまくる。
娘はママから離れたくないのでしょう。
そこで、私がミルクをつくりに台所にたつようになりました。
このとき、私はこころのなかで「まったくもう!」と思っていました。
起きたのかよぉ。
明日朝早いのにぃ。
こんなに寒いのにぃ。
と誰が悪いわけでないのに、どこか納得のいかない気持ちだった。
そんなときにこの「冬がきたら」という詩を知った。
そして深夜の台所で、私はこの詩を反芻するようになった。
そうしてみると、ほんの少しだけ、ほんのちょっぴりだけ、私は夜中のこの時間を好きになることができました。